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ヒアルロン酸注射には、どんな効果があるんですか?


関節の動きが悪くなる原因は、軟骨同士の摩擦。ヒアルロン酸は、摩擦を減らす潤滑油の役割を担っており、元々関節液の中に含まれています。だから、注射は潤滑油を補充するようなもの。関節の動きを良くするため、大抵の病院で注射を打っていると思います。

ところが、ヒアルロン酸の量は、年を取っても、ほとんど減りません!減ってもいないヒアルロン酸を、どうして補充するのでしょうか?補充し続けて、大丈夫なんでしょうか?

まず、摩擦を減らす仕組みから説明しましょう。
軟骨同士の摩擦は、関節に負荷がかかるとき、大きくなります。だから、負荷がかかるときだけ、上手に摩擦を減らしたいわけです。

ヒアルロン酸は、とても大きな分子です。また、関節液の中には、ヒアルロン酸以外に、小さな分子も含まれています。ヒアルロン酸を黄丸、他の分子を赤丸で示します。

関節が負荷がかかると、小さな分子は、軟骨表面の小孔を通り、軟骨内に入っていきます。ヒアルロン酸は大きいので、小孔を通れず、関節液内に残ります。

関節液のヒアルロン酸濃度が上昇。このため、潤滑油の作用が高まります。


ところが、軟骨表面が摩耗して小孔がなくなると、小さな分子が、軟骨内に入れなくなります。

ヒアルロン酸濃度は上がらず、潤滑油の作用も高まりません。このため、注射で補充して、ヒアルロン酸の濃度を無理矢理上げるわけです。

ヒアルロン酸注射の効果は、医学的に認められています。しかし、注射で濃度を上げ続けることは、到底無理な話。軟骨の摩耗を最小限に留めるように、適切な運動をすることが、遠回りのようで、結局は早期改善の近道なのです。